耳の病気

急性中耳炎

3歳までに約70%の子供が、一度はかかる病気です。風邪などによる鼻の炎症の後に発症するケースがほとんどです。
症状は、「耳の痛み」「発熱」「耳だれ」などですが、言葉で痛みを表現できない乳幼児では、「機嫌が悪い」「耳に手をやる」などの行動に表れます。

滲出性中耳炎

鼓膜の奥の中耳に液体が貯まる状態で、急性中耳炎の後や、鼻の炎症が長引いている時になりやすい病気です。乳幼児から小学校低学年くらいまでに多い病気ですが、ご高齢の方にも比較的多い疾患です。
症状は「難聴」「耳のつまり感」で、痛みや発熱は伴わないため、特に幼少児では発見が遅れる場合があり、「聞き返しが多い」「テレビの音を大きくする」「言葉の発達が遅い」などで見つかることもあります。

突発性難聴

病名のとおり、突然に発症する難聴で、原因は不明です。
典型的な症状は、「突然発症する高度の難聴」ですが、難聴の程度によっては「耳鳴り」や「耳のつまり感」だけで難聴の自覚が無いこともあります。また、めまいを伴うこともあります。働き盛りの中年層に比較的多く、内耳(聞こえの神経)の循環障害や、ウイルス感染などが病態として考えられています。

良性発作性頭位めまい症

めまいの原因として最も多い病気で、典型的な症状は、「寝る・起き上がる・寝返りをうつ」など、「頭を動かすたび」に「1分間以内の激しい回転性めまい」が起こります。
内耳にある、頭の位置を感知する耳石器の耳石が剥がれて、三半規管に入ることで起こると考えられています。

メニエール病

ストレスや過労などが原因で起こる、現代病の一つと言われています。
症状は、「激しい回転性めまい」が半日くらい続き、同時期に「難聴」や「耳鳴り」などの症状を伴います。このような「聞こえの症状を伴うめまい発作を繰り返す」のが、この病気の特徴です。